楽天、ヤフーショッピング、アマゾン、DeNAショッピング(旧ビッダーズ)のショッピングモール出店条件を比較してみた

ネットのショッピングモールに出店したいけれども、何が違うのかよくわからないという人
に向けて、主要なショッピングモールの条件を比較してみました。
ネット上である程度の売上規模が見込めるショッピングモールは、
楽天、ヤフーショッピング、アマゾン、DeNAショッピング(旧ビッダーズ)の4つくらいかと思うので、
これらのモールの比較に絞ってお話をします。

ちなみに各ショッピングモールの資料は下記からダウンロードや請求ができます。

楽天市場出店資料請求
Yahoo!ショッピング出店資料請求
アマゾン出店資料請求
DeNAショッピング出店資料請求

一番気になるのは出店に関する料金と、各ショッピングモールの店舗数や取扱高に
関することだと思うので、下記にそれをまとめました。



月額料金ゲツガクリョウキン 手数料テスウリョウ 契約期間ケイヤクキカン 店舗数テンポスウ 月間ゲッカン取扱高トリアツカイダカ 1店舗テンポあたりの取扱高トリアツカイダカ
楽天ラクテン 19,500 6.50% 1ネン 40,000 1000オク 250マン
ヤフー 20,790 4.50% 6ヶゲツ 20,000 250オク 120マン
アマゾン 4,900 15% 1ヶゲツ 非公開ヒコウカイ 600オク 非公開ヒコウカイ
DeNAショッピング 16,500 6% 1ネン 4,000 35オク 90マン

※補足:2013年10月7日よりヤフーストアの月額料金、手数料の無料化が発表されました。
ヤフー担当から直接確認した限りでは、今後の収益源は広告とオプション料になるとのこと。
2013年12月から出店申し込みができるようですが、個人と法人・個人事業主では使用できる
ツールに差がある(従来のストア構築ツールが使えるかどうかなど)ようです。
DeNAショッピングにヤフーストアとの同時出店プラン(月額26800円以上)がある件に関しては、
こちらも担当に直接確認し、該当プランはなくなるとの回答をもらいました。
ヤフーストアの今後のプランに関して、ちょっとまだ無料のものが有料のものと具体的に
従来のものとどう変わるのかわからないので、以下では従来プランでの比較の記載になります。



料金プランに関しては、各社いろいろなプランがあるので、最低料金のプランで
一番高い手数料のもので比較をしています。
月間取扱高というのはそのサイト全体でいくら売れているかという指標で、
ネットショッピングモールの規模を表しています。

月額料金で言うとアマゾンが圧倒的に安くて、楽天、ヤフーショッピング、ビッダーズは
大体2万円で横並び。手数料はアマゾン以外は5,6%前後といったところ。
店舗数や取扱高を見ると、楽天が他のモールを圧倒しています。

で、これから比較の仕方だったり、各モールの特徴を書いていこうと思います。
まず、契約期間に関してですが、これ、出店を検討する場合は結構重要で、
この期間内は売れようが売れまいがコストが発生することになるので、
月額料金x契約期間分の初期費用がかかるという認識を持っておく必要があります。

おせちとか花とか期間限定の商材を持っていたりする場合は極力契約期間が
短いもののほうがやりやすいということになります。

あと、店舗数と月間のモール全体の取扱高の他に、当然取扱高を店舗数で割った
1店舗あたりの平均取扱高も気になると思ったので比較表に掲載はしたのですが、
まぁこれは参考値だと思ってください。
というのは、各モールとも頑張れば月商100万くらいは現実的に出せることは
この数字からわかるのですが、実際は売れる店舗と売れない店舗の差がかなり
あったりします。具体的には楽天などでは月商1億を超える店舗も結構いる一方で
月商10万いかない店舗も山ほどあるわけで、それらの平均を取ったところで
あまり意味はないのです。

この表を見るとアマゾンの条件が圧倒的に良い感じなのですが、実際にアマゾンが
どこまで売れるのかはちょっとよくわかりません。ただ、他のモールであるような
メルマガ、広告等の販促手段がないので、向いている商材が限られるのではないか
という印象を持っています。

ということで、各モールの特徴を簡単に書きたいと思います。


■楽天
言わずと知れた、ナンバーワンのショッピングモール 。ネットでショッピングモールに
出店しようと検討した場合、第1選択肢にする人も多いのではないでしょうか?

ただ、いくつか考慮すべき点もあって、まず第1にモールの力がとても強いということです。
これは、店舗側とモール側の交渉ごとで圧倒的にモール側が有利という意味で、
モール側に有利な条件改定などが度々あります。例えば自分で頑張って集めた顧客に
メルマガを送るのに料金がかかるとか、手数料は送料込みの総額にかかるとか。
そのへんえげつないので、楽天が嫌いな店舗も結構いたりします。

ネット上で直近話題になった事例を一つ挙げておくとサウンドハウス楽天支店退店の事例です。
サウンドハウス楽天支店中止のお知らせ
音響機器店舗の最大手と言ってもよい同店舗ですが、楽天市場での銀行振込取引を
楽天銀行に一本化するとして、楽天市場が店舗用の楽天銀行口座を無断で作成し、
そちらへの振込を強制したことに反発しての退店です。楽天市場の力は店舗に対して
ものすごく強いので、このようなことがしばしば発生します。他のモールにはない特徴です。

あと、明確な強みと資金力がないと他の店舗に埋もれがちになります。
楽天に出店するとコンサルタントという人がつくのですが、これ、他のモールでも同じですが
基本「営業」だと思ってください。彼らは入りたての店舗に対しては「楽天大学」と
呼ばれるネットの売り方を教える有料セミナーにどれだけ誘導できるかが目標に
なっています。ある程度売り方がわかってきた店舗に対しては広告を売ることが
目標になります。

で、広告に関して言うと、「たくさん広告を買う店舗ほどよい広告が買える」という
仕組みになっています。なので、例えば花屋さんが母の日直前にできる限りの
広告を買って露出をしたいと思ったとしても、効果の高い枠をぽっと出の新店舗が
買うことはそもそもできなくて、普段から高い売上を出していたり、毎月かなりの
広告費を出している店舗だけが買えるというわけです。

資金力が大事といったのはこの部分で、ただでさえモール全体の商品数が多いのに、
毎月広告費を大量に投入できないとそもそも露出が難しいという状況になっています。
ただ、1番大きいモールであることに間違いはないので、売れるには売れると思います。

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■ヤフーショッピング
アマゾンのショッピングモールとしての規模がよくわからないので、ここが2番手かなと
思います。全般的に良心的でおすすめです。他のモールと比較して低価格プランの
手数料が若干安いのと、契約期間が6ヶ月になっているところがよいです。
比較表には載せませんでしたが、商品数も20万件登録ができるので、大量の商品を
出す(本やゲームとか)にも優しい設定になっています。

モールの特徴ですが、楽天と比較すると露出や検索から売る傾向が強いかなという感じ。
メルマガを配信する機能もあるのですが、客層が違うのか反応がいまいちよくない。
たぶんヤフオクがサービスとして最初にあって、ショッピングは後からできたサービスなので、
オークション的な探して買うユーザーが多いのかなという推測です。
なので食べ物とか美容健康商材のように顧客にメルマガ送ってリピートしてもらって
売上を上げていく商材よりはファッションとかのほうがやりやすいかもしれません。

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■アマゾン
上で挙げた比較表を見て圧倒的にアマゾンの条件がよいと思った人も多いと思います。
ただ、他のモールとはかなり性質が違うところと認識するのがよいと思います。
まず、他のモールではお客は「その店」から物を買っているという認識があるのに
対して、アマゾンでは基本的に「アマゾン」から物を買っているという認識になることです。
つまりお店にリピートする構造になっていないということです。

もう一つは店側から仕掛ける販促手段が基本的にないということです。他のモールでは
露出広告、メルマガ広告、プレゼント広告など、集客のための広告手段があったり、
店舗メルマガの配信機能など店側から過去の購入ユーザーに対してアプローチをする
手段がありますが、アマゾンにはありません。なので、例えばボーナス商戦期に販促企画を
行うみたいなことができないのが特徴です。

基本的には検索で買われるタイプの商材が向いているのではないかと思います。

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■DeNAショッピング(旧ビッダーズ)
もしかすると聞いたことがない人もいるかも知れないので一応説明すると、
モバゲーやベイスターズを運営しているDeNAがやっているモールです。
ここは同じシステムを使ったサービスを複数名称で展開する癖があるようで、ちょっと
わかりにくいのですが、auショッピングモールもmixiモールも中身はこのビッダーズです。
個人的には常に2番手モールというイメージがあるかな。
最初はヤフオクの後追いでオークションサイトとして始まって、その後楽天の後を追って
ショッピングサイトの機能を加えて、今はほぼショッピングメインになった感じ。

販促機能は楽天とほぼ同じで、露出広告、メルマガ広告、メールアドレスを収集する
広告があって、メルマガを打つ機能もあり、商品を複数載せた縦長の企画ページを
作って売っていく楽天型のサイトです。ただ、楽天ほどモールの力が強くないので、
そこまで店舗に不利な理不尽な条件を突きつけたりはしない感じです。

肝心の売れるかどうかの部分ですが、そこそこ売れるとは思います。ただ、ここに関しては
客層を把握して、それが自分の持っている商材にあっているかどうかを判断した上で
出店したほうがいいです。具体的にはここの客層は携帯をメインで使っている20代から
30代の男女です。特に女性が多めな感じ。なんでその年代メインかというと、このモールで
一番集客力があるのはauショッピングモールなので、auのトップページからやってくる
ユーザーが多いからです。だから携帯をメインで使っている20代から30代というわけです。

なのでファッションとかは売れるし、逆に干物つけものは売れそうにないよな、みたいな
イメージをするのがよいと思います。

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補足:ちょっと「DeNAショッピングは売れない」とかの検索ワードから来ている人もいて笑って
しまった。まぁそんなこともないと思いますよ(笑)。例えば20歳から35歳くらいまでの女性向け
アパレルをネット専業で販売し、マザーズに上場する「夢展望」という会社があります。
2011年の売上が58億ということで月間売上が約5億の超大手企業ですが、ここが運営して
いるサイト一覧が下記。
http://www.dreamv.co.jp/?h=2&c=shopping
自社サイトの他、楽天、ヤフー、ビッダーズ(DeNAショッピング)などということで、各モールでも
それぞれMVPを取っているような企業が未だに出店し続けていることから推測して、そこそこの
売上は出しているはず。月間の総売上が5億なら、楽天は当然1億は超えているとして、
ヤフーとビッダーズも数百万のレベルではなく、1000万以上は売っているはず。
まぁでもこのモールに関して言うなら、夢展望の商品を買うようなタイプの客が、
あなたの売ろうとしている商品を買うかどうか、という視点で判断すればいいと思います。


ということで、主なショッピングモールの特徴を簡単にまとめてみましたが、
まぁ各社資料請求して時間があればセミナーとかを見てみるのもいいかもしれません。
最近は会場に行かなくてもネットで見られる無料セミナーもやっているみたいです。
販促に役立つ知識も若干はあるかも知れませんが、基本は営業セミナーですが。

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